林外相の誤った外交メッセージ

日本のEEZ(排他的経済水域)の中に、チャイナから5発もミサイルが落ちてきました。

これは重大な問題です。これに対して、日本の外務大臣・林芳正氏は抗議しませんでした。

外務省のナンバーツーが駐日チャイナ大使に電話をして、抗議の意を伝えただけです。


こういう場合、本来ならチャイナ大使を外務省に呼びつけて、外務大臣が直接抗議することが

外交手段として必要です。電話というわけにはいきません。


そこは外務大臣が直接抗議しなければいけない。日本のEEZ内に落下したということは、これは日本の主権・安全に対する挑戦であるということです。


少しエスカレートすれば、北京にいる日本大使を日本に戻したり、

場合によっては外交関係断絶という構えも、抗議を表す非常に穏和なやり方です。


外交ルール上、ここまで出来て初めて「日本は怒っている」と態度で示していることになります。そうでないと、怒っていても外交メッセージとして伝わらないのです。今の日本は外交失格です。


■刻々とせまる日本の有事…


習近平は3期目を目前に控えているので、この微妙な時期に、アメリカと本格的に軍事紛争、

つまり台湾を攻めるということはまずないと考えた方がいいでしょう。


 しかし今は良くても、習近平は、「3期目に入った後は台湾を併合する。それが中華人民共和国の絶対的な国家目標なんだ」ということを繰り返し言っております。


 これも後に引けないですから、やはり一度は台湾海峡で軍事紛争せざるを得ません。

そうなれば、南シナ海まで戦域が広がるかもしれません。台湾が攻められれば即、日本は有事です。日本の南西諸島は、少なくとも戦域に巻き込まれます。


日本が戦場になる日が近づいているのですから、それに対して日本は準備しなければいけないということですね。これは核を持った大国同士が、台湾を挟んで対決するという大変な事態になります。つまり、ウクライナ戦争の比ですらなくなるわけです。


そういう状況が刻々と迫っている。

そんな時に、日本は安倍晋三という大事なリーダーを失ってしまっているということです。

非常に痛いですね。


 しかし、嘆いているだけでは状況を変えられないですから、我々は前に進まなければなりません。少なくとも、早く林外相の更迭だけは世論を盛り上げて岸田さんにやってもらう必要があります。そういう意味で、今回の内閣改造は最悪の布陣でした。


残された方法としては、岸田さんは世論の動向に大変弱い人なので、「林外相みっともないぞ。 日本は世界で大恥をかいたんだ」と、我々が声を上げることで変えざるを得ない状況に持っていくことです。


■危険な“形だけの”憲法改正


それから、長期的な観点で考えると、やはり憲法改正が必要です。岸田さんは、「憲法改正をやります」と言っています。しかし、岸田さんの言う憲法改正は、どうも「9条改正」から逃げるのではないか?と、私は心配しています。


例えば、環境権や、ジェンダーの問題、LGBTQの問題など…同性間の結婚を認めろ、といった

人権問題を憲法に取り入れる。そういった、左翼の側に媚びる様な憲法改正に流れてしまうかもしれません。それでは「憲法改正しましたよ」と言われても、日本をさらに崩壊させるような憲法改正になってしまうのではないかと非常に危惧しています。


 やはり本筋は、憲法9条を改正して、自衛隊の存在を明記すること。他のことは枝葉末節です。この際、自衛隊ではなくて、日本国防軍・日本軍という名前にして欲しいくらいですし、

本当はそれに加えて、非常事態条項をつけなければいけません。


どういう状況の時に憲法停止をするのか?ということを決めておかないといけないのです。

これが決まっていない憲法は、欠陥憲法です。世界にそのような憲法はありません。


とはいえ、そこまで議論を広げたら手に負えないので、少なくとも憲法9条を改正して、自衛隊の存在は明記する。そういった憲法改正の方向を目指すべきだと、これも国民がどんどん圧力をかけていかなければいけないと思います。


 



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